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寺社巡りの備忘録 寺社巡りを通して日本の歴史に触れたい!
兵庫県

花山院菩提寺《西国巡礼中興の祖、花山法皇の菩提寺》

参拝日:平成28年9月3日 令和4年6月2日

東光山花山院菩提寺(とうこうざんかざんいんぼだいじ)兵庫県三田市尼寺(にんじ)にある真言宗花山院派本山の寺院。標高418メートルの阿弥陀峰の山頂に立ち、山頂からの眺めは美しく、有馬富士や千丈寺湖を望みます。

花山院菩提寺の基本情報

  • 山号:東光山
  • 院号:花山院
  • 寺格:真言宗花山院派本山
  • 花山院殿御本尊:十一面観世音菩薩
  • 薬師堂御本尊:薬師瑠璃光如来
  • 正式名:東光山 花山院 菩提寺
  • 別称:花山院、花山院菩提寺
  • 創建:伝・白雉二年(651)
  • 開山:伝・法道仙人
  • 住所:兵庫県三田市尼寺(にんじ)352番地
  • https://www.kazanin.jp
  • アクセス:中国自動車道神戸三田IC下車20分、JR福知山線(宝塚線)三田駅下車神姫バス(乙原(おちばら)バレー行)花山院バス停で下車、山上まで徒歩25分。

花山院菩提寺の歴史

  • 白雉ニ年(651)法道仙人が薬師瑠璃光如来を安置し、密教修行の聖地としたと伝えられます。
  • 花山法皇は、西国観音霊場を復活させた方ですが、播州清水寺を巡礼した際、この地が光り輝いて見えたので訪ねたところ大変気に入ったため、隠棲の地としました。
  • 花山法皇崩御の後、金太郎さんで有名な坂田金時の主である源頼光が堂塔伽藍を建立し、寺院の様相を整えました。そして西国観音霊場中興の祖である花山法皇ゆかりの地として番外札所となりました。かつては、この花山院菩提寺を西国巡礼の出発地としたそうです。

札所

西国三十三所観音霊場番外札所(十一面観世音菩薩)

  • 御真言:おん まか きゃろにきゃ そわか
  • 御詠歌:有馬冨士 麓の霧は 海に似て 波かと聞けば 小野の松風   ※花山法皇作

西国薬師四十九霊場第二十一番

  • 御真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

花山院菩提寺の伽藍 

山門

手水所

花山法皇御廟所

中央に宝篋印塔が見えます。

花山法皇殿(本堂)

中央に御本尊の十一面観世御菩薩、右手に花山法皇座像、左手に弘法大師坐像をお祀りしています。

薬師堂(本堂)

花山法皇堂と薬師堂、二つの本堂があります。中央に薬師瑠璃光如来坐像、両脇に日光・月光菩薩立像、その両脇に十二神将をお祀りしています。

幸せの七地蔵

左から祖父地蔵、祖母地蔵、父地蔵、母地蔵、子供地蔵、結び地蔵、賢者地蔵 の七地蔵です。

差し出されている右手を握って、お祈りします。

加護の木(鹿子の木)

右端の白っぽい木が加護の木です。

花山院菩提寺さんの公式ページによると加護の木の落ち皮(九月の涼しくなった頃に樹皮の一部がはがれて落ちる)には神仏のご加護があり、幸せになるとかお金が溜まるとか言われています。

荒神堂

三宝荒神をお祀りしています。

寺務所

鐘つき堂

不動堂

不動明王をお祀りしています。

納経所

中央が納経所です。右隣に売店があり、写真の右端は写経所です。

展望台から景色

左に見えるのが有馬富士、右に千丈寺湖が見えます。

花山院・十二妃の墓

拝所から左寄りに見える五輪塔が弘徽殿女御(こきでんのにょうご)の墓で、回りに11基の女官の石塔があり、あわせて十二妃の墓と呼ばれています。

山麓の尼寺(にんじ)には、都から花山法皇を慕って弘徽殿女御と女官たちが女人禁制の山に入れず里に暮らしたと伝えられています。このことからこの地を尼寺(にんじ)と呼ぶようになりました。

山中で修行する花山法皇に聞かせたいと登り口の坂で琴を弾いたことから、参道の坂を琴弾坂と呼びます。

御朱印

西国三十三所観音霊場番外

花山法皇殿
ありまふじ ふもとのきりは 海ににて なみかと きけば 小のの松風
幸福祈念

ほかに西国四十九薬師霊場「瑠璃光殿」の御朱印がいただけます。